(イベント『庭園巡航《グリーティング・フロム》』予告)
 ※このイベントはアイテムや各種進捗点を得られるものではありません。

キミたちの活躍によって、「塔」を核とする結合世界、
「庭」の全貌が明らかになりつつある。
キミはCode:Xを止める決意をしたか?
或いは己として在り続けることを選んだか?

「”ノース”、すごいね。後は放っておいても組み上がるなんて」

塔の中、何もかもが混ざった泥のような安寧の中で、
"サウス"は浮かぶように空間に腰掛けていた。
眠そうな目を閉じて、ぷかぷかと情報の海に身体を預け、
大量の断片を記録へと変換して流れに還していく。

「消えちゃうの、なんかもったいない気もするけど」
「……そうだな」
「あれ。怒られると思ってたのに。『同情するな』って」
「おまえのソレは同情じゃないだろう」
「バレちゃったか。もったいないと思ってるのは本当だよ」

消去していく事象の果てが、新たな世界の糧である。
増大したエントロピーが減少することはないように、
二人の眺める世界の数も、放っておいては増えるばかり。

「だって、さ。終わったらまたさよならだし」

かといって、世界がこれ以上増えたら私たちが壊れちゃう。
“サウス”の笑みは、あまりにも少女らしくない悲しみを湛えていた。

「同情どころか情が移ったか……おまえというやつは」
「”ノース”だって人のこと言えないでしょ」

これまでのリザーブドとの接触を思い返せば、反論の言葉など、"ノース"には何も浮かばない。

「うん。だからさ」

それを見透かしたかのような"サウス"の表情が少しだけ明るくなる。

「ちょっとくらい遊んでも、許されるよね」








スポンサードリンク


この広告は一定期間更新がない場合に表示されます。
コンテンツの更新が行われると非表示に戻ります。
また、プレミアムユーザーになると常に非表示になります。